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2021年02月25日第898号『自分たちの頭で考える』

【「秀鳳」と「石鎚」】

組織であれ個人であれ、いまある危機に対して上手に対応し、転換期を切り抜けるために何が必要か。

カギとなるのは「現実的な自己評価」、「他の優れたところを学び、変えるべきところを変えられる能力」、「他から学びながらも自らの中核的な価値観を維持できる能力」、「社会や他者との関係で妥協できる柔軟性」などだ。

地元で鹿島屋の屋号でお酒を扱っている鹿島さんとは、もうかれこれ6,7年のお付きあいである。
ある日、散歩がてらお店にふらりと立ち寄った時のことだ。
店内を見渡すと、あまり見かけたことのない銘柄の日本酒が所狭しと並んでいる。

店主である鹿島さんに、その理由を聞いた。

曰く、自分は2代目だが、初代の父上は街場の一般的な酒店を営んでいた。
代替わりし、自分が経営するようになり、大きな変化が起きてきた。
それは、現状スーパーなどの量販店にお客様を奪われている。
安売りでは敵わない。
そこで、なにか打開策を見出そうとして、日本酒に特化したお店に変えようとした。
ただ、それもなかなか厳しい。
なぜなら、古くから知られた有名どころの酒蔵とは、なかなか取引ができない。
そこで、自分で酒蔵さんを探し、出掛けて行って直接交渉し、仲良くなってお酒を引いてくる(取扱を認めてもらう)のだと。

彼の話を聞き、すっかり気に入り贔屓になった。
それからは、月2本ほどお薦めの日本酒を選んでもらっている。

先日、鹿島さんからLINEに連絡があった。
懇意にしている取引先の料理店さんとコラボで企画したので、ぜひ告知を見てほしいとのことだった。

“お知らせです。
籠(こもり)のおつまみと鹿島屋のお酒をご自宅で。
『鉄板ダイニング籠』と『酒舗鹿島屋』のコラボ企画!
予約制とさせていきただき、ご自宅までお届けします。店舗での受け取りもできます。

・日時 2月22日(月)お届け時間 13時から21時
・内容 おつまみ9品盛り合わせ(1人前)+鹿島屋酒類 720ml(1本)=3000円

・おつまみ9品盛り合わせ
牛しぐれ煮、豚角煮、鶏もも焼、鰆竜田揚げ、ナスマリネ、厚揚げそぼろあん、明太ポテト、菜の花ごま和え、ガーリックライス

・酒類720ml 日本酒、ワイン、焼酎から1本お選びください。
【日本酒】5酒類から1本お選びください。
1,まんさくの花(秋田)純米吟醸
2,秀鳳(山形)純米吟醸
3,おだやか(福島)純米吟醸
4,石鎚(愛媛)純米吟醸
5,原田弦月(山口)純米吟醸

【ワイン】赤か白からお選びください。
1,赤 フェウド・アランチョ インツォリア(イタリア)
2,白 フェウド・アランチョ インツォリア(イタリア)

【焼酎】
1,芋 海(鹿児島/大海酒造)
2,麦 吉四六(大分/二階堂酒造)

こうした告知に加え、5種の日本酒の座標軸によるポジション図(縦軸は軽めですっきり系か米の旨味しっかり系、横軸が甘と辛)も記載されている。”

鹿島さんの本気度が伝わってきた。
コロナ禍が長引くなかで飲食店はもちろんのこと、その周辺での仕事にも大きな影響が及んでいることは明らかである。
座して待つわけにはいかない。
自分たちの頭で考え、そしてそれを実行する。
このコラボ企画には、心意気と可能性を感じた。

我が家にとってもタイミングの良い企画だった。

気がつけば、昼も夜もほぼ毎日妻の手料理を食べている。
もちろん、美味い。
しかし、妻も少し疲れてきている。
僕も、たまには変化が欲しい。
こうして早速、僕と妻の2人前で注文した。
そして、選んだ酒は、妻は「秀鳳」、僕は「石鎚」を。

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執筆者

川村隆一

川村 隆一

ファンサイト有限会社
代表取締役

1952年1月生まれ。
日本大学芸術学部卒業。
日活株式会社、日本工学院専門学校映像デザイン美術科(現)グラフィックデザイン科専任教師、株式会社Cカンパニー、株式会社ナガセ等を経て、ファンサイト有限会社を設立。
資生堂・イオングループ・キリンビール・マツダ等の企業コミュニケーション/広報活動のためのディレクションとプランニングを手がけてきた。

【書籍】「企業ファンサイト入門」日刊工業新聞社刊 2006年
【賞】経団連海外広報センター最優秀デザイン賞(横浜銀行アニュアルレポート)

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