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第708号『掃除の効用』

img_7985【アトリエの掃除機】

ほぼ日を開けず、朝は掃除から始まるのが日課だ。

まずは、はたきをかける。
パソコンまわり、机の下、事務機器、書類棚などのほこりを払う。
次に、掃除機で床のちりとゴミを吸いとり、仕上げに雑巾で乾拭きをする。
そして、もちろんトイレも。
小さなオフィスだから、小一時間もあれば終えることが出来るが、それでもけっ
こう汗をかく。

掃除が苦にならないのは亡父のお陰だ。
時計修理の職人だった父の朝は、仕事場の掃除から始まった。
その掃除は冬でも汗がでるほどに、それはそれは丁寧なものだった。

なぜ、それほどまでにするのかと聞いたことがある。

まずは、時計は精密な機械だから微細なほこりでも修理に支障がでる。
次に、小さな部品をあやまって落としても、きれいな床なら見つけやすい。
そしてなにより、朝きちんと掃除をすると、身も心もきちんと整う。

80歳まで現役で時計修理の職人を続けた父は、こう答えてくれた。
時計が、まだ分解し修理して使うものだったころの話しである。

ボクも仕事場を掃除することが日課になり、感じたことがある。

日々、掃除をすることで不思議な力が湧いてくる。
それは、自分を肯定する力なのだ。
覚悟と確信を得ること、と言い換えてもいい。
自分の足で立つ場所はここなのだと。

子供の頃、父はなぜあんなに汗が吹き出すまで、一心不乱に仕事場を掃除してい
たのかと思っていた。
もちろん、時計修理に支障がおこらないようにとの理由もあっただろう。
でも、それだけの理由ではなかった。

いまなら、ボクにも分かる。
失敗するのではないかという不安も、根拠のない恐れも、掃除とともにキレイに
片付け、そして仕事が始まるのだ。

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