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2008年12月 アーカイブ

2008年12月05日

第133回 やさしさとは何か

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                    「こもれび」

小学校2年生から私のふるさとは横浜です。
今ではみなとみらいを中心に、山下公園、元町、中華街など日本の中でも「ベスト・シティ」だと誇れる街だと心から思います。

そんな横浜に、路上生活者の人が多く居住者の8割が生活保護を受けているというエリアがあります。寿町というところで、ほとんどが60歳以上の高齢者で、いろいろな理由によって社会から「はじかれて」しまった人が多く、正直地元でもあまり普通の人は近寄らないエリアでもあります。

先日その寿町で、コンビニから食べられるのに下げられてしまうお弁当や、キズがある野菜、あまった肉や魚を寄付でもらいうけ、限られた食材を最大限に活用して1食300円という値段で定食を出す「さなぎ食堂」のことを知りました。ドヤ街の人々を支援するNPO法人「さなぎ達」の運営する食堂なのです。

そこに働くシェフの土谷氏はまだ31歳。フランス料理のシェフをやっていたそうですが、ここの人を応援したいという思いからさなぎ食堂のシェフになり、毎日決まらない食材をいかにおいしく人々に食べてもらうか苦心して頑張っています。
見るとやさしそうな普通のお兄ちゃんという風貌で、淡々と料理を作る。毎日作る。ひたすら作る。
300円という値段から、NPOの活動は当然苦しいのですが、彼は「これは僕らなりの愛情なんです」と淡々と語っていました。

その食堂に朝夕足をひきずりながら必ず来る80過ぎのおじいさんがいます。そのおじいさんは九州の炭鉱夫だったのですが、閉鎖に伴いふるさとを捨てて横浜に来て、そのまま家族と疎遠になってしまい、今は3畳一間の簡易宿泊所(ドヤ)でたったひとりで生きています。
おじいさんは何が一番したいかと聞かれ「今さら帰れなくなってしまったけど、ふるさとに帰りたい。ふるさとを見れたら死んでもいい。子供のころが一番楽しかったなあ。」といって泣いていました。
おそらく彼はふるさとに帰ることなくその一生を終わるでしょう。そんな日々のなか彼はどんな思いで3畳一間の部屋で生きているのだろうかと思うと胸が苦しくなりました。

そんな中、若いシェフやおばちゃんたちが奮闘して作る暖かい食事がどれだけおじいさんの心の支え、生きる支えになっていることか。金や地位や名声も権力もないかもしれないけど、彼らのその魂はどれだけ純粋で崇高か。

弱いものいじめが当たり前な窒息しかけの世の中で、人間のもつ良心から生まれた「感動するってこういうことだ」と再認識できるようなストーリーが地元横浜で何年も前から続いていたことに、私は「勇気」を与えられました。

「やさしさとは何か」という問いに

それは他の人に生きる勇気を与えること、つまり

「やさしさとは強さ」 なのだ。

遠い昔ある人にそういわれて理解できなかったことが、ほんの少し分かった気がしました。


2008年12月12日

第134回 Everlong

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                  「ひかり」 

「人はいろいろな出会いや経験、そして環境を経て変わっていくものだ」

・・・・とことばで書くとあまりにシンプルで厚みがないものですが、自らを振り返るとまさにそのとおりだなと心から感じます。

自分のテーマを定めることができなくても、冗談交じりに「大器晩成なのだ」とごまかしがきいた20代はあっという間に過ぎ去り、周りの環境はどんどん変わってきました。

祖母がいなくなり、飼い犬がいなくなり、友人もいなくなり、友人に伴侶ができ、新しい家族が誕生し。。。

そして30代も後半になると「何のために存在するのか」というあたりまえかつ普遍的なテーマが静かにのしかかってきました。
さりとて自らを納得させるために周りの環境に順応することをよしとしなかった私は、いろいろな人に迷惑をかけてきたと思います。
が、そんな偏屈な人間を「何か役目があるはずだ」と見守り、チャンスをくれた方々のおかげで私は人生に挑戦する価値「The Value of Life」を見つけさせてもらった。そう思っています。

ここファンサイトでお会いできた人は、仲間や先輩はもちろんのことお客さんに至るまで、仕事を介して自分の人生にとって本当に実りの多い出会い、そして気づきを与えてもらいました。

・・・とはいえ満足はしているわけではありません。

先日読んだ本で、幕末の思想に大きな影響を与えた吉田松陰が、門下生の高杉晋作が問うた「どう死ぬべきか」という問いに答えた言葉がありました。

 「死して不朽の見込みあらばいつでも死ぬべし
          生きて大業のみこみあらばいつでも生くべし」

この言葉を読んで、死んで残せるものがまだない私にとっては、生きるエネルギーが今まで以上に沸いてきました。

さて、一旦一区切りで、これからまた新しいはじまりです。
私がファンサイトで享受させてもらったような、仕事を通じて人にチャンスやきっかけになる出会いをどんどん演出し、その人たちを巻き込んで一緒に楽しみながら生きていける人間になれるように日々精進して参ります。
皆さん、つたない文章をご拝読頂き本当にありがとうございました。 
そしてこれからも今までどおり何卒よろしくお願い致します。

 

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