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第100回『ゲリラ豪雨』

雨が凄い。大雨だ。雷が追い打ちをかける。轟音だ。ゴロゴロ、どころの問題ではない。ドッカーン!という爆発の後にバリバリバリという空気が震える音がする。隣の部屋で寝ているうちの犬が起きないのがなんとも不思議だ。やつは番犬として用をなさないだろう。

今日、神戸から東京に戻る途上、東海道新幹線が豪雨のため1時間あまり止まった。技術の粋を尽くした新幹線でさえ、自然の猛威には勝てない。そうした人間の力ではどうにもならないものに対しては、大いなる畏敬の念を感じる。だから台風が来ると、スーツを着ていない僕は、右往左往するサラリーマンたちを見ながら敢えてびしょびしょになるのも悪くないと思っていた。

しかし、今年はそんな気にはなれない。ゲリラ豪雨という名前が付けられた瞬間的に記録的な降水量をもたらす雨は、道路を一気に冠水させてしまう。雷で取材先のホテルが停電することもあった。

雷鳴が人の耳に聞こえるのはほぼ10㎞ほどの距離からだそうだ。そして、落雷の危険性があるのは前の落雷があった地点から0~30㎞離れた地点とのこと。落雷のおよそ20%が10㎞の距離に落ちることになる。つまり、雷鳴が聞こえた時点で次の落雷の危険性は十分に高いということなのだ。のんきなことは言っていられない。

日本はどんどんと亜熱帯化していく。
アジアの人々はよく働くようになったが、日本人にとってこれだけ気候が変わってしまうと夏は働きたくなくなってしまうのでは?

雷はいまだ鳴りやまない。明日の天気はどうなのだろう。京王線もJRも冠水したというニュースが深夜に流れた。この雨のなか、仕事に出かけなければいけないサラリーマンによって日本は支えられている。通勤電車の不快指数はさらに上がり、まず間違いなくイライラする朝となるだろう。昨今、同期が不可解な殺人事件が多い。しかし、自分を省みても、どうと言うことのない小さな出来事に苛ついていることに気がつくことがある。

そうしたイライラの処理を、個人の度量の大きさに委ねるのも限界に近づいているのではないだろうか。


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