いちいち物議を醸す平城遷都1300年記念祭のキャラクター「せんとくん」。
デフォルメされた仏の頭から鹿の角が生えている異様な姿のキャラクターは一度見たら忘れられないこと間違いなし。「かわいくない」どころか「気持ち悪い」とまで酷評されるかわいそうな彼ですが、皆さんお気づきのように最高のPR役を果たしています。
イベントがあるたびにキャラクターが作られ、そのほとんどが世間に知られることなく消えてゆきます。そんな中、イベントが始まる前からこれほどまでに注目を集めてしまうキャラはせんとくん以外になかったことでしょう。いや、あっぱれ。
しかし、調べてみれば見るほど全国津々浦々、さまざまなキャラクターが存在するもので。それを収集するのは、こうしたマニアックなものなら右に出る者がないみうらじゅん御大。「ゆるキャラ」と命名されたそれらのキャラクターは、単体だとなんということもないものですが、勢揃いすると怖ろしいまでの破壊力です(笑)
さて、ゆるキャラどころの話ではなく、遥か彼方まで突き抜けてしまっている「せんとくん」ですが、mixiのなかでは「遷都1300年のマスコットを REMIX」というコミュニティまでつくられ、大いにイジラレています。この現象を見る限り、すでにせんとくんは平城遷都1300年記念祭の実行委員会の手を離れ、ユーザーの手に渡っていると言えます。実行委員の中には、内心ほくそ笑んでいる方もいるのではないでしょうか。
かわいい、心地よい、という感情は、ともすれば心をなにも動かすことなく、さざ波のように静かに通り過ぎてしまう可能性があります。それに対して、もっと大きく、激しく、心を揺さぶるものがデザインとしての強さを持つことを再認識させられる出来事でした。
