第77回『世界観を持ったデザインとは』
前回、世界観を提示するデザインこそが大切、との結論にたどり着きました。
いまあるブランドは、ほぼほぼすべて、独自の世界を提供することで成り立っています。最近、再び元気になり始めたMUJIなどは顕著な例で、その透明感のある世界は日本だけでなく世界でも広く受け入れられるブランドとなりました。
他にも、SONYのBRAVIA、日産のスカイラインGT-R、NIKON、六本木ミッドタウン、DoCoMo905シリーズ。このあたりのプロダクトなどが、最近のブランドとしては独自性を強く打ち出すことに成功し、一定の指示を集めていると思います。
そして、上記のプロダクト以上に大成功を収めているプロダクトがひとつあります。
「Wii」です。
昨年末、累計出荷台数が2000万台を越えたと言うことが、製造元である任天堂から発表されたWiiは、ライバルと目されていたSONYのPS3を尻目に快調に出荷台数を伸ばしています。
なぜ、wiiはこれほどまでに成功を収めることができたのか?
すでに語り尽くされた感はありますが、テレビの前にかじり付いてやるものだった「いままでのゲーム」に対する概念を根底からくつがえしてしまったことがWiiの強さです。ゲーム機のあたらしい場面(家族みんなで楽しむ、など)を提供したことがその強さです。
任天堂Wiiのサイトに、「社長が訊く Wiiプロジェクト」というコンテンツがありました。
http://www.nintendo.co.jp/wii/topics/interview/vol1/index.html
社内でも、どの方向にむかうのかまったくわからなかったWiiのプロジェクト。それが、だんだんと全容が見えるにつれ、Wiiのデザインや、リビングのどこに置くのか。だれがどのように遊ぶのか、そのためにはどんなデザインのコントローラーでなければいけないのか。次々と連関し合って、ひとつのカタチになっていく様は、見えない誰かの手で導かれていたかのようです。
Wiiは、任天堂が培ってきたビジョンの集大成と言えばそれまでなのかもしれません。しかし、たんに技術の集積というだけではなく、「新しいものを提示したい」という意欲があったからこそ可能だったと、はっきりと述べられています。特に、最先端の半導体技術を、よりハイパフォーマンスな方向に求めるのではなく、いままでにない方向に使うという視点は、PS3とあまりに対照的でおもしろく感じました。
それでは、WiiのようなWEBサイトってどんなサイトなのでしょう?
これまた、次回に。
