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第53回 ♪ 青春の光と影(Both Sides Now) / Joni Mitchell

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才女ジョニ

すばらしい邦題だ。歌詞を読み込むほどにうまいと唸ってしまう。
だって、オリジナルは ♪ Both Sides Now = 「今では両側」だからね。
これじゃ日本では売れなかっただろう。
ジョニ・ミッチェルはカナダが生んだ才能あふれるシンガーだ。

音楽だけではなく、絵画でも独創的な作品をたくさん残している。
英語にversatile ということばがある。多才な、と言う意味だが、
正にジョニのためにあることばだ。
1969年から2007年までになんと、グラミー賞を9回受賞している。

近年、2007年にはジャズ界の大御所ハービー・ハンコック(ピアノ)が
ジョニに捧げたトリビュートアルバム「River-the joni letters」にジョニ本人も
参加し、グラミー賞最優秀アルバム賞を獲得した。
ジャズアーティストが最優秀アルバム賞を受賞したのは、その昔
「ゲッツ~ジルベルト」で同賞を獲得したスタンゲッツ以来、
実に約50年ぶりのことだ。各ジャンルを代表する一流の
ミュージシャンがジョニに敬意を払い、ハービーの元に集まって作った
アルバムだ。それだけでもジョニの音楽が
どれくらい評価されているかがわかる。

Bows and flows of angel hair and ice cream castles in the air
And feather canyons everywhere, I've looked at cloud that way.

But now they only block the sun, they rain and snow on everyone.
So many things I would have done but clouds got in my way.

I've looked at clouds from both sides now,
From up and down, and still somehow
It's cloud illusions I recall.
I really don't know clouds at all.

「雲をみながら、思った。昔は雲が幾重にもなって風に
流れる天使の髪やアイスリームのお城にも見えた。
でも今は太陽の光をさえぎり、雪や雨を降らせ、私のじゃまばかりするの。

よく考えたら、雲にも両面あるってことね。
いいことばかりじゃない。私が見てたのは雲の幻影なの?
雲のことなんて何もわかってない。」

そして、よくわかっていないのは雲のことだけじゃなく、愛もそうなの、と続く。
この曲は「雲」がテーマだ。
I've looked at clouds from both sides now. = 今では、雲にも両面あるってことがわかったの。このフレーズで思い浮かぶことわざがあるので、紹介しよう。

Every cloud has a silver lining. = どんなに辛くて、不愉快なことにも
良い面が潜んでいる。A silver lining= 銀色のライナー(良い面のたとえ)。

「すべての雲は銀色のライナーをまとっている」うまいことを言いますね。

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2010年07月09日 00:18に投稿されたエントリーのページです。

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