第33回 ♪ My Funny Valentine/Chet Baker

Stay, little Valentine, stay
2月といえば、バレンタイン・デーだ。
今回はバレンタインにちなんだ英語表現や楽曲をテーマに紹介しよう。
題して「男と女と愛と英語」。
英語で一番よく出てくるのは主語+動詞+目的語というパターンだ。
これはわかりやすく、インパクトのある文型として覚えておきたい。
この対極にあるのが、受身形だ。もちろん英語にも受身形はある。
あえて、オブラートに包んだ物言いをしたい場合などに意識的に使うことはある。
しかし、愛の告白となれば話しは別だ。
「好きよ」「愛してるよ」をYou are loved by me. と言う人はいない。
やはり”I love you.”だ。もう少し情熱的な表現も覚えておこう。
”I adore you.” Adore は「崇拝する、礼賛する」という意味で、
“敬愛する、大好きだ”ということ。”I worship you.”も同様だ。
”You are my everything.” (あなたは私のすべて)とか
”Without you, I am nothing.”(あなたなしでは、私は何の意味もない)とか、
だんだんエスカレートしていく。
とにかく、アメリカ人などは親子間、恋人同士、友だちにさえ、
しょっちゅうこの” I love you.”を連発する。
今週紹介するのは、タイトルもズバリMy Funny Valentineだ。
ジャズの大御所マイルス・デイビスの同名のアルバムがあまりにも有名だ。
もともとは1937年に制作されたミュージカル”Babes in Arms”のために
書き下ろされた曲だが、映画版で歌っているのはジュディー・ガーランドだ。
フランク・シナトラ、バーブラ・ストライサンド、
そしてこのチェット・ベイカーのカバーもいい。
My funny valentine 私のおちゃめな恋人
Sweet comic valentine 愛しい、こっけいな恋人
You make me smile with my heart 心から微笑ませてくれる
Your looks are laughable, unphotographable 笑いを誘うあなたの顔、
写真移りは決してよくないけれど
Yet you’re my favorite work of art あなたは私の大好きな“芸術品”
~中略~
Stay, little valentine, stay そのままでいて、私のかわいい恋人、そのままで
Each day is Valentine’s Day 毎日がバレンタイン・デーだから
ここではバレンタインということばが“恋人”の意味で使われている。
歌詞に出てくるsweet だが、「やさしい」の意味でよく使う。
That's very sweet of you. (まあ、なんて優しい人なんでしょう。)
“親切”の意味で使うこともある。もうひとつsweetと似たことばでsweetie がある。
「恋人」や「聞き分けのよい子供」といった意味で使う。
「おねだり」をするようなニュアンスを含むときに使うのだ。
Be a sweetie and turn on the radio. (お願いだから、ラジオをつけてくれない?)


