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Nilsson

ハリー・ニルソン、1941年ニューヨーク、ブルックリン生まれ。
ニルソンの名を有名にしたのは1969年公開のアメリカンニューシネマ
(懐かしい響きだ)『真夜中のカーボーイ』(D.ホフマン、J.ボイト主演、
J.シュレシンジャー監督)の主題歌として使われた「うわさの男」だ。
その後72年にリリースされたWithout You がメガヒットとなった。
哀愁をおびたメロディで多くのファンを引き付けるタイムレス・ソングだ。

~No,I can’t forget tomorrow
When I think of all my sorrow
When I had you there
But then I let you go
And now it’s only fair that I should let you know
What you should know

I can’t live
If living is without you
I can’t live
I can’t give any more~

恋人との別れを歌った失恋ソングだ。主役の若者は自分の元を
去っていく恋人の、悲しみに満ちた表情を忘れられない。
失恋の後に悲しみがやってくるのは当然のことなのだが、
ニルソンはそんな心情をユニークな表現を使って僕らを惹きつける。
”I can’t forget tomorrow”というフレーズがそれだ。
“明日を忘れられない”とは一見矛盾している。
明日は未来であり、未経験の未来を忘れるというのはロジックとしておかしい。

作者が言いたかったのは“彼女が再びボクの人生に現れることは120%ない。
そのことがとても悲しくて、辛い”ということだ。
「忘れようとして、忘れられないことがどんなに辛いことか」を
わずか4語で表現してみせた。本当に愛する人やモノを失った、
悲しみをこんなに短いことばで、且つ雄弁に語ったことばをボクは知らない。

3オクターブの魅力、ニルソンの歌声はこちらで:http://www.dailymotion.com/video/xeq70_harry-nilsson-without-you