
Abbey Road
世界で最も有名な横断歩道がある。
英国はロンドン市内にあるセント・ジョンズ・ウッドの横断歩道がそれである。
今から40年前の8月8日、ビートルズ最後のアルバム『アビイ・ロード(Abbey Road)』の
ジャケットを飾る写真はそこで撮影された。
以来ジャケットを真似た写真を撮ろうと、連日ファンが押し寄せる名所だ。
私も以前ロンドン出張の折りには訪れた思い出がある。
ビートルズを聴かない人でもジャケットはきっとどこかで目にしたことはあるだろう。
アビイ・ロードはビートルズが4人で制作した最後のアルバムであり、
ロック史上にその名を残す名盤中の名盤である。
アマゾンのアルバム・レビューでは全103件の投稿中93人が5つ星をつけている。
4人のココロがばらばらになり、グループとしての活動末期にあって、
ここまで完成度の高いアルバムを作るとはやはり、4人は只者ではない。
ジョンがCome togetherと叫べば、ジョージがHere comes the sunと応え、
リンゴが哀愁漂う名曲Octopus garden を歌えばポールはOh! Darlingで応酬だ。
ビートルズにあっては楽曲の作り手がリードボーカルを取るという暗黙のルールが
存在するが、メロディ・メーカー、ポール・マッカートニーが本領発揮したのがこの曲だ。
Oh Darling, please believe me オー・ダーリン どうか信じてほしい
I’ll never do you no harm 決して君を傷つけたりしない
Believe me when I tell you 僕の言うことを信じてくれ
I’ll never do you no harm 決して君を傷つけたりはしない
When you told me, you didn’t need me anymore もうあなたはいらないと言われたあの時
Well you know I nearly broke down and cried すんでのところに泣き崩れそうだった
When you told me, you didn’t need me anymore もうあなたはいならいと言われたあの時
Well you know I nearly fell down and died その場に倒れて死んでしまいそうだった
do + 人 + harm で(~に害を与える、傷つける)の意だ。だから「傷つけない」なら、
do + no harm となるはずだ。 never も否定を表すことばだから、
この歌詞では二重否定になって、逆に「傷つける」となってしまう。
しかし、ことばはイキモノであり、文章作成のルールである文法でさえ、
常に正しいとは限らないのである。二重否定はマイノリティと呼ばれる人たちの間では
よく用いられ、否定の強調を表す。ポールは強調のために意図的にこの手法を使ったのだろう。
教室で二重否定を学んだとき、先生からこんな説明を聞いていたなら、もっと
英語が好きになっていただろう。


ファンサイト有限会社







