花期花会

2020年01月09日第50回『地域イノベーター紹介-その17』

折込広告文化研究所の鍋島です。

前回に引き続き、我が関心事、地域をデザインしているイノベーターを紹介します。

へぇ~、こんな面白い人が、こんな素晴らしい人が、いるんだ~と軽く受け止めていただければ幸いです。

「地域イノベーター」シリーズその17

今回の地域イノベーターは、早稲田鶴巻町でコミュニティの場「我楽田工房」と「我楽田長屋」を運営管理し、人と人とを繋ぐ多くの企画イベントを実践しているボノ株式会社の代表である横山 貴敏(よこやま たかとし)さんです。

< 横山貴敏さん >

 

横山さんが、この我楽田工房を立ち上げてから今年で6年、私(鍋島)が我楽田工房を訪れたのは8月24日が2回目です。

前回、訪れたのは3~4年前のことで、ずいぶん面白いことをしている集団だなぁと知り、訪れたのでした。

何が面白いのかというと、“まち”と若者をつなぐプロジェクト、地域と若者を繋ぐ『まち冒険プロジェクト』を実践していることを知ったからです。

このプログラム、実に観点が良いです。

一般的に地域活性化の要素として「若者」「よそ者」「ばか者」が欠かせないと言われています。

何故なら「若者」は積極的に活動するエネルギッシュな行動派で次世代を担う人、「よそ者」は第三者の視点で客観的に見る外部の人で他の地域との比較検証が出来る人、「ばか者」は常識にとらわれない個性的なアイデアマンで地元愛が強い人、だからです。

まち冒険プロジェクトには「若者」「よそ者」の要素が入っています。

『まち冒険プロジェクト』では、以下の3つが目標です。

(1)どこか遠い世界のように感じてしまう日本の”まち”と若者を繋ぐこと。

(2)“まち”に眠っている地域資源を発掘・発信すること。

(3)そこから生まれる新しい価値(商品やサービス)を作ること。

都会に住む大学生を組織化して、地方のまちで地域資源を発掘・発見・発信のフィールドワークを実施しているなんて、本当に素晴らしいと思いました。

< 我楽田工房の写真 >

< 我楽田工房の長屋 >

 

そして2回目の8月24日に訪れた理由は、地方と都会をかき混ぜるプロジェクトとは別で、まちをキャンパスにしよう「市民大学はじめます」に魅かれたからです。

文京区を中心に、「この街だからできること」「自主的・自発的な行動」「いつもと違うドキドキ」市民による市民のための愉しい勉強会を開くとは、なんか面白そうです。

今風に言うならば「まちの関係人口を増やそう」コミュニティの再生ですね。

8月24日は、その市民大学「東京山の上大学」立ち上げの説明会でした。

横山さんを中心にコアなメンバーが集まっていました。

この市民大学「東京山の上大学」に関係する方法は、

  • 学生になる
    (授業を受けて参加する)
  • 研究員(コーディネーター)になる
    (ゼミを立ち上げたり、外部から特別講師を探して授業を作ることが出来る)
  • 先生になる
    (自分の専門知識や経験を生かして授業を開く)
  • 授業サポーターになる
    (ボランティアの運営スタッフ)

だそうです。

誰もが、どの役割を担っても良いそうです。

私は横山さんから、先生になってよ、新聞チラシの面白さを話してよ、と口説かれました。

< 東京山の手大学 講座1チラシの写真 >

< 東京山の手大学 講座2チラシの写真 >

 

さて、横山さんら我楽田工房の活動の一部を紹介しましたが、横山さんが何故、こういった活動を始めたのかを紹介します。

横山さんは1973年、東京神田の生まれで、祖父さんが東京に出てから3代目。

だから田舎や地方との縁もなく、自分の子供は田舎を知らない。

子供たちに田舎や地方の良さを知ってもらうこと、それを伝えることが自分の役割。

自分も未だ多くは知らないので、行って理解しながら次世代の子供たちに伝えるためにも地域活性化のお手伝いをしようと決めたそうです。

そして「見ているだけでは何も始まらないし見えてこない」だったら「やるしかない」と行動を始めます。

一例は長野県北部の農山村、小川村、人口は約2900人で65歳以上の比率は42.3%と超少子高齢化が進んでいる村。

課題は超少子高齢化で耕作放棄地が増え集落の衰退が迫りつつある。

 

  • 小川村のお年寄りを元気にする
  • 小川村を応援する若者を増やす

 

を企画目的にし、村内の若者と村外の若者(都会に住みながら小川村の外部から支援する役割)に働きかける活動を始めます。

グリーンツーリズムのイベントや小川村を応援する「顔の見える小川村ファンクラブ」、小川村の特産物による商品開発と顔の見える通販サービスなどを徐々に進めているそうです。

こんな横山さんの熱い行動が多くの人の共感を生んで、現在の我楽田工房の活動に繋がっています。

最後に我楽田工房が掲げるコンセプトを紹介します。

「我楽田工房は、新しいことに挑戦する個人や企業、団体、地域が、我楽田工房に関わる仲間たちと一緒に考え・カタチにしていく交流と発信になる拠点です。」

「今の時代を面白く全力で生きること」「未来に必要な価値を生み出すこと」

「今の時代を驚きと活力ある面白い世界にするため、私たちは、多くの地域と人々の繋がりを通じて、百年後も愛される未来の価値をつくります。」

→「百年というと気が遠くなる未来を創造するかもしれませんが、子供を持つ親にとっては孫の時代であり、実は身近な未来です。数年の流行で消え去るモノや事業ではなく、百年後も子供たちにも愛される“今”を面白くする価値をつくります。」

< 我楽田工房のコンセプト >

 

次回また、素晴らしい地域イノベーターをご紹介したいと思います。

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「鍋島」のプロフィール

鍋島裕俊(折込広告文化研究所 代表)

*1950年、佐賀県佐賀市に生まれる。

*1980年に朝日新聞社系の折込広告会社に営業で入り、その後、出版、マーケティング、社長室、メディア戦略を経て、無事に卒業(2015年)。

*折込広告全国大会の研修会・分科会や本会議での研修講師や基調講演の講師をプロデュースしている。これは業界への恩返しと考えてのサポート。

*研究テーマは、①折込広告の全般研究、②折込広告史の研究、③地域メディアの研究。

*お節介していることは、全国各地のまちづくり・地域づくりの当事者やそれを紹介するメディアの編集者たちを、勝手に紹介・繋いだりすること。

*2014年に「折込広告文化研究所」を設立。

*折込広告に関する執筆は、「商業界」「食品商業」「宣伝会議」「販促会議」「物価資料」など、過去に多々掲載された。

*印刷会社の“街おこし” 一般社団法人マーチング委員会の渉外部長。

*全日本印刷工業組合連合会(全印工連)CSR認定委員会の委員(前認定委員長)。

*その他、数店のお気に入り店舗(飲食店&本屋さん)の口コミ宣伝部長の名刺がある。

*オリケン・セミナーを定期的に主宰(達人シリーズ、著者シリーズ、今が旬シリーズ)。

*facebookでの発信は、多岐に渡る。

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執筆者

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鍋島 裕俊

(自称:折込広告研究所所長)

1950年、佐賀県佐賀市に生まれる。
1980年に朝日新聞社系の折込広告会社に営業で入り、その後、出版、マーケティングを経て、現在、メディアの方向性を考える戦略セクションに所属。
折込広告全国大会の分科会やセッションのプロデュースを担当(2000年の横浜大会、2008年の東京大会、2010年の東京大会)。
研究テーマは、(1)折込広告の全般研究、(2)折込広告史の研究、(3)新聞販売店のイノベーション研究など。特に新聞販売店のイノベーション研究は、2011年9月から早稲田大学ソーシャルアントレプレナー研究会で新規講座を開催。
折込広告に関する過去の著作は、「商業界」「食品商業」「宣伝会議」「販促会議」「物価資料」などに掲載。

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