徒然草

2019年01月10日第85回 待つわ

2019年。いつになく慎重な気分でそのスタートをむかえました。昨年は何もできない一年でした。すべてが驕りの上に成り立ったというか、言葉にするのは難しいのですが、「調子に乗っていた」という表現が自分なりにはふさわしいのかなと思っています。何度か訪れた危機も周囲の方々の力に助けられ何とか切り抜けたような一年だったにもかかわらず、うまく省みることができない時間が流れました。実際にその感覚があっても、時が動いている最中にその流れを変えることは簡単にはできず、気がつけば自分の中で負のエネルギーが大きくなっていったのです。

2017年は過去最高、2018年は過去最低。そういっても過言ではありません。実際に、心中は穏やかではありませんでした。一言で表せば充実していなかったわけです。何をしても新鮮味を感じず、ふわついた気分のため、ひとつひとつの事象に舐めて対峙するような感覚です。明らかに怠惰。日記を読み返せばわかります。手立てが見つからず、昨年年初から焦る自分を実感していました。振り返りも空回り。こういうときは近い将来必ずツケが回ってきます。

ただ、転機の訪れた年でもありました。8月にそれまでクライアントだった会社の役員に就任しました。光栄なことでしたし、何より必要とされていることに素直に喜びを感じました。若い会社ですが、それゆえの勢いと活力がみなぎっています。ともすれば両刃に感じることもあるような本気さです。多忙の中、しかも久しぶりに大きな組織の中に入るということで、不安も少なくなかったのですが、僅かでも組織の一助になること、限りある時間をうまく使うことを心掛けました。若い彼らとの付き合いで学ぶことは多く、そして頼もしい限りです。よく「最近の若者は…。」というネガティブなフレーズを見聞きしますが、その真摯さや学ぼうとする姿勢は、忘れていた何かを思い出させてくれるのでした。

一方で、彼らの言動から、待つことができない時代の真っただ中にいるということも学ばされます。短絡的で結論や評価をすぐに求め、過程を省くような時代です。メニューにある料理すべてを注文しないのと同じように、取り入れる情報を減らすことを学び、そして待つことを再び修得するべきではないかと思わされるのです。個の成長には当然時間がかかります。個体差があり、得手不得手や好みも異なります。その個を束ねて組織づくりをするのだから、それにはもっと時間を要するわけです。時代に逆行しない程度に「待つ」ことの大切さを実感し、2019年のスタートラインに立っています。今年が、過去最高を更新するのか、過去最低を更新するのか、他でもない自身の心との闘いであることだけは間違いないでしょう。

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執筆者

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南谷 康宗

経営家・個人投資家・事業戦略家

慶應義塾大学法学部卒
幼少を欧州で過ごし、帰国後サッカーに没頭。

中学からエスカレーター校に入学し、順調にスポイルされ大学卒業。 10年の金融機
関勤務を経て独立。
現在は複数社で役員を務め経営に携わるとともに、自ら投資家としても事業に参画。

クライアントの依頼に応じて、事業ごとの戦略策定や起業にも携わる。
小さな成功と大きな失敗を繰り返し、不惑40歳を超えても迷い続ける人生の旅人。

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