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2019年06月27日第825号『打撲』

【グレーゴル・ザムザ】

自転車で転けた。
幸い骨折はしなかったが右大腿部と膝、肘、肋骨
の打撲と裂傷を負った。

この日(6月9日)追浜にある日産自動車の工場
内(自宅から、約10キロと近い)で開催された
『第33回NISSAN CAP 神奈川トライアスロン大
会』に参戦した。

この日は、朝から雨模様。
加えて、風もあり波頭は大きく上下運動を繰り返
している。
これも、自然を相手にするトライアスロンの魅力
と思い直し、レースに臨んだ。

この大会、僕がエントリーしたのはOD(オリンピ
ック競技で採用されているレース距離)。
スイム:1500メートル(海の状況を大会本部
が判断し750メートルに短縮)、バイク:40
キロ、ラン:10キロを泳ぎ、漕ぎ、走る。

スイムを22分12秒であがり、次のバイクへと
移る。
7キロ弱の周回コースを6周回する。
工場内に設定されているので、カーブが多い。
雨も降り、路面が濡れている。
慎重に、コーナー取りをして進む。
3周目が終わり、残り3周。
少し、余裕もでてきた。
坂をくだり、角度のある右折のコーナーで落車。
曲がる少し手前で、スッと右から一台のバイクが
寄ってきた。
押し出されるようにして道の端に寄った。
と、思った瞬間、ふわっと宙に舞い、バイクが上、
身体が下になり、ドスンと地面に叩きつけられた。
一瞬、なにが起きたのか・・・。
息ができず、身体をくの字にしたままうずくまる。
そうして、4,5分(時計は見ていなかったので
正確なところは分からないが)も動けずにいた。

コースの誘導係が来て「大丈夫ですか?」と聞く
が、(それに答えることも出来ないくらいの状況
で)声がでない。

しばらくすると、ジンジンと痛みはあるものの、
手も足も動く。
ゆっくりと立ち上がってみた。
屈伸し、身体を見回した。
肘や膝から出血していたが、なんとかなりそうだ。
バイクを起こして、点検する。
どうやら、フレームにもハンドルにも捻れも破損
もない。
ここで棄権かとも思ったが、いけるところまで走
ってみようと思い直した。

こうして、バイクを続行。
気がつけば、遥か遠くに感じた残り20キロを終
え、バイクからランへと。

足が動くのか心配だったが、走り出すと意外と走
れる。
多分、アドレナリンというやつが強烈に分泌して
いたのだろう。
ランは、1周3キロ強の周回コースを3周。
ピッチを上げることは出来ないが、ゆっくりなら
なんとか走れそうだ。
こうして、気がつけば、3時間23分3秒でゴー
ルまでたどり着くことができた。

実はここからが、大変だった。
バイクで会場まで自走してきたので、帰りも自走
で帰った。
自宅までの、たかだか10キロが遠かったこと。

ウエアやバイクなど道具を部屋に運び入れ、シャ
ワーを浴び、妻が用意してくれた夕餉(本当なら
乾杯をして完走を祝っていたはずなのに)を食べ、
早々にベッドに転がり込んだ。

夜、目が覚めた。
トイレに行こうと、身体を起こそうとした。
ところが、身体が動かない。
首、肩、背中、腰、肘、膝、足、ともかく、全身
が痛いのだ。
ザムザ(カフカの小説『変身』の主人公)もこん
な気分だったのではないか。

翌日、なんとか起き上がり一番近い形成外科で診
てもらった。
あれから、3週間。
ようやく、打撲した部位と咳やくしゃみをするた
びに傷んだ肋骨の痛みから少し開放されるように
なった。

それにしても、67歳の身体への打撲は本当に辛
いということを今回、身にしみて学んだ。
まずは、しっかりとリハビリテーションをし、次
のレースまでに、バイクの技術を磨いていきたい。

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執筆者

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川村 隆一

ファンサイト有限会社
代表取締役

1952年1月生まれ。
日本大学芸術学部卒業。
日活株式会社、日本工学院専門学校映像デザイン美術科(現)グラフィックデザイン科専任教師、株式会社Cカンパニー、株式会社ナガセ等を経て、ファンサイト有限会社を設立。
資生堂・イオングループ・キリンビール・マツダ等の企業コミュニケーション/広報活動のためのディレクションとプランニングを手がけてきた。

【書籍】「企業ファンサイト入門」日刊工業新聞社刊 2006年
【賞】経団連海外広報センター最優秀デザイン賞(横浜銀行アニュアルレポート)

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