ファンサイト通信

2019年02月07日第807号『ファンが商品を支える』

【大好きなお煎餅】

妻と夕餉の買い出しやら、日常雑貨の買い足しやらと、
細々とした日々の暮らしのためにスーパーへ行く。
スーパーマーケットへ行くことが、好きか嫌いかと言え
ば、かなり好きである。
なぜ好きかといえば、マーケティングの現場を実感する
ことができるからだ。
例えば「なぜ、この商品に興味が湧いたのか?」
「なぜ、買うことを躊躇したのか?」
「価格?デザインは?競合との差別化要素は?」と、自
問自答する。

そもそも「マーケティング」とは何か?

ひと言でいえば「売ることに関するすべてのことがら」。
別な視点で言うなら「顧客に関するすべてのこと」で
もある。

買う人がいて、そして売る人がいる。
僕が何かを買うときに、売る人にとってマーケティング
が生まれる。

生業として、市場調査や、広告、営業戦略といったこと
を日々、考えている。
だから、会議室で打ち合わせをしながら、あーでもない
こーでもないと議論をする。
しかし、よくよく足元を見てみれば、買い物そのものが
マーケティングであり、会社の会議室でマーケティング
が起きているわけではない。
まさしく、日常生活の現場で起きていることなのだ。

最近、気になっていることがある。

やたらと、PBが増えた。
PBとは、スーパーやコンビニが、自社ブランドとして扱
っている商品群のことである。
それに対して、NBは、例えば、ケチャップならカゴメ、
即席麺なら日清のチキンラーメン、国産米のお煎餅とい
ったら岩塚製菓といったように、国内製造メーカーの代
表的な商品として、取り扱われているものを指す。

一般的にみてPB商品のほうが、NB商品より1,2割安い。
日常生活に使う商品だから、どれをとっても、それほど
品質に大きな差が生まれにくい。
そうなると、安い価格のものに手がのびる。
こうして、スーパーやコンビニの棚にはPB商品がどんど
んと増殖する。

これは、決して楽しい買い物の風景ではない。
PB商品は、確かに価格は少し安いけれど、手にした時の
ときめきもなければ、応援してみたいという気持ちにも
なれない。

ある日、気がついたら累々とPBだらけの商品棚など見た
くもない。
それを回避する方法はあるのか?

手立てがあるとすれば、自分の好きな商品のファンとな
り、なぜ好きなのかを考え、言葉にしてみる。
「味が好き」「カタチがおもしろい」「創業者が尊敬で
きる」「ほっとする」「これだけのものをよくこの価格
で作っているな」・・・
どんなことでもいい、なぜこの商品が好きかの理由を見
つける。
そして、リピーターとして買い求める。
それが、ファンとして、はっきりと宣言し商品を支える
ことに繋がる。

どんな世の中になっても、人も商品も多様な方が面白い。

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執筆者

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川村 隆一

ファンサイト有限会社
代表取締役

1952年1月生まれ。
日本大学芸術学部卒業。
日活株式会社、日本工学院専門学校映像デザイン美術科(現)グラフィックデザイン科専任教師、株式会社Cカンパニー、株式会社ナガセ等を経て、ファンサイト有限会社を設立。
資生堂・イオングループ・キリンビール・マツダ等の企業コミュニケーション/広報活動のためのディレクションとプランニングを手がけてきた。

【書籍】「企業ファンサイト入門」日刊工業新聞社刊 2006年
【賞】経団連海外広報センター最優秀デザイン賞(横浜銀行アニュアルレポート)

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