ファンサイト通信

2018年03月15日第769号『映画雑感』

【サントラ盤】

週末、映画『シェイプ・オブ・ウォーター』を観た。
ギレルモ・デル・トロ監督はこの作品で第90回アカデミー賞、監督賞
・作品賞・美術賞・作曲賞と今回最多の4つの賞を獲得、加えて第74回
ベネチア国際映画祭で金獅子賞にも輝いた。

ストーリーについては観てのお楽しみだが、舞台は米ソ冷戦下1960年代
のアメリカ、発話障害で声が出ない主人公イライザと、人ならざる不思
議な生き物(彼)とのラブ・ファンタジーである。

声を出せない主人公イライザ、人ならざる不思議な生き物の彼、さらに
イライザの友人たち、その一人がアパートの隣室に住むイラストレータ
ーでゲイのジャイルズ、そして仕事場の同僚で不器用なイライザを気遣
ってくれるアフリカ系女性のゼルダ。
監督は、いわば虐げられた側の人々の心象風景を描いている。
そう言えば、監督のギレルモ・デル・トロ自身もメキシコからの民で
ある。

そして、先月観たミュージカル映画『グレイテスト・ショーマン』マイ
ケル・グレイシー監督作品もサーカスを舞台に、様々な個性をもちなが
らも日陰で生きていた人々にスポットライトをあて、成功を収めていく
という展開である。

これも、前評判のいい映画『ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ』
マイケル・ショウォルター監督作品、(第90回アカデミー賞において脚本
賞へのノミネート)この作品は、パキスタン出身の男性コメディアンとア
メリカ人女性のカップルが、結婚に向けて様々な障害を乗り越えいくさま
を実話をもとに描いた作品である。

いま、話題になっているこれらの作品のポイントは何かと考えてみた。
共通するのは、多種多様(異形)な人々の智慧と才能によって、そしてな
によりも他者に対する愛によって成り立っている点である。

穿った見方かもしれないが、トランプ政権(白人至上主義的な発言や排他
的な移民排除などの政策)に対する、映画界(ハリウッド)からの否とい
うメッセージのようにも感じた。

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執筆者

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川村 隆一

ファンサイト有限会社
代表取締役

1952年1月生まれ。
日本大学芸術学部卒業。
日活株式会社、日本工学院専門学校映像デザイン美術科(現)グラフィックデザイン科専任教師、株式会社Cカンパニー、株式会社ナガセ等を経て、ファンサイト有限会社を設立。
資生堂・イオングループ・キリンビール・マツダ等の企業コミュニケーション/広報活動のためのディレクションとプランニングを手がけてきた。

【書籍】「企業ファンサイト入門」日刊工業新聞社刊 2006年
【賞】経団連海外広報センター最優秀デザイン賞(横浜銀行アニュアルレポート)

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